登録販売者試験は何回で合格できる?不合格者の共通点と対策

【この記事でわかること(3秒で解説)】
  • 独学の非効率さが不合格ループの最大原因
  • 3章の攻略と足切り回避が合否を分ける鍵
  • 一発合格には通信講座の活用が一番の近道
目次

一発合格と二度目以降の分かれ道

「何回受けたら受かるのだろう」という不安を抱えながら、今日も勉強を続けていませんか。

登録販売者試験は、厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」によると全国平均の合格率が例年40〜50%前後で推移しています。2023年度を例にとると、受験者52,214人のうち合格者は22,814人、合格率は43.7%でした。つまり、受験した方の半数以上が不合格になっている試験です。

「誰でも受けられる試験」というイメージとは裏腹に、そう簡単には合格できない現実があります。試験は年に1度しか実施されないため、一度の不合格が1年間のキャリアロスを意味します。

この記事では、試験対策講座の講師・採用担当者・薬剤師という三つの立場から見えてきた不合格者の共通パターンと、初回合格を引き寄せる具体的な学習戦略を解説します。試験直前に読み返せる実践的な内容を目指していますので、ぜひブックマークしておいてください。

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試験の実態:数字が示す「難しさの正体」

合格率が示す本当の難易度

先ほど触れた通り、2023年度の全国合格率は43.7%でした(出典:厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」)。全国平均は例年40〜50%の間で推移しており、受験者の半数前後が不合格になっているのが現実です。

よく「簡単な試験」と言われますが、この数字を見れば「油断できない試験」だということが分かります。難しすぎるわけではないものの、きちんと対策しなければ受からない。それが登録販売者試験の本質です。

都道府県間の合格率格差は無視できない

もう一つ見落とせない事実があります。合格率は都道府県によって大きく異なります。2024年度の試験では、最も合格率の高い都道府県と最も低い都道府県の間に約38ポイントの差がありました(出典:厚生労働省データをもとに集計)。

試験問題は厚生労働省の「試験問題作成に関する手引き」に基づいて各都道府県が作成します。出題の難易度や傾向は地域によって異なるため、受験地の選択は戦略の一部です。

「住んでいる都道府県の試験を受けるのが当然」と思い込んでいる方が多いのですが、試験は他の都道府県で受験した合格実績も有効です。同一年度内に複数の都道府県で受験できることも、知っておくべき重要な情報です。


「何回で合格できるか」という問いへの正直な答え

率直にお伝えします。

「平均何回で合格できる」という公的な統計データは存在しません。 ネット上で「平均○回」という情報を見かけることがありますが、公的機関が公表している根拠のある数値ではありません。この点は特に注意が必要です。

ただ、試験対策講座の指導現場で感じることがあります。二度・三度と受験を繰り返す方に共通するのは、「勉強量が足りなかった」よりも「勉強の方向性が合っていなかった」という問題です。

少し想像してみてください。地図を持たずに山に入った登山者が遭難するのは、体力が足りないからではありません。方向を誤って歩き続けた結果です。登録販売者試験で何度も不合格になる方の多くも、同じ構造の問題を抱えています。

年1回しか受験機会がない試験で「また来年」を繰り返すことのコストは、思っている以上に大きいです。初回の受験で合格を目指す戦略を立てることが、最もコストパフォーマンスの高い選択です。


不合格者に共通する3つのパターン

講師として対策講座を担当し、採用担当者として合否後の面接も経験してきた中で、「不合格のパターン」は大きく三つに集約されます。

パターン①「手引き」の全体構造を把握せずに学習を始める

項目名出題数足切り基準※
第1章医薬品に共通する特性と基本的な知識20問3.5〜4割
第2章人体の働きと医薬品20問3.5〜4割
第3章主な医薬品とその作用40問3.5〜4割
第4章薬事関係法規・制度20問3.5〜4割
第5章医薬品の適正使用・安全対策20問3.5〜4割

※足切り基準(最低正答率)は都道府県によって35%または40%に設定されます。合計で70%以上正答しても、1科目でも足切りを下回ると不合格になります。

登録販売者試験の出題範囲は、厚生労働省が公表する「試験問題作成に関する手引き(令和8年4月一部改訂版)」のみです。手引きに載っていないことは試験に出ません。この手引きは1章から5章に分かれており、章ごとに出題問題数が決まっています。

不合格者に多いのは、この全体構造を把握しないまま「とりあえず第1章から読み始める」という学習です。どの章に何問出題されるのか、どこが得点の山場なのかを理解した上で学習設計しなければ、時間配分を誤ります。

試験勉強を始める前に、まず手引きの章構成と出題数の配分を把握する。これが出発点です。

パターン②「第3章」で失速し、他章が手薄になる

5つの科目(章)のうち、第3章「主な医薬品とその作用」は出題数が最多(40問)で、内容の分量も突出しています。成分名・作用・副作用・禁忌の暗記が求められ、多くの受験生がここで勉強のペースを落とします。

問題はその後です。「第3章に時間をかけすぎた結果、他章の準備が間に合わなかった」という状況に陥ると、各科目に設定されている足切り基準(正答率35〜40%以上)を下回るリスクが高まります。

合格基準は「全体の70%以上の正答」と「各科目の足切りクリア」の両方を満たす必要があります。一つの科目が壊滅的な状態では、他の科目で高得点を取っても合格できません。第3章に注力しながらも、他章を疎かにしない学習設計が求められます。

パターン③ 「過去問をこなすこと」が目的になる

過去問演習は試験対策の核心ですが、「問題数をこなすこと」が目的化すると逆効果になります。

登録販売者試験は都道府県ごとに問題が異なります。自分が受験する都道府県・ブロックの過去問を優先的に解き、そのエリアの出題傾向と頻出テーマを把握することが重要です。

間違えた問題の答えを丸暗記して次に進む、という方法も危険です。なぜその答えになるのかという理解なしに問題数だけ重ねても、応用力がつきません。初見問題の形式が少し変わっただけで対応できなくなります。


採用側が見てきた「合格者の学習スタイル」

人事担当者として登録販売者を採用してきた経験から、面接の場での気づきをお伝えします。

「一発合格でした」と答える方の学習経緯を聞くと、ほぼ共通している点があります。

「苦手な章を後回しにしなかった」という姿勢です。

登録販売者試験は、得意な科目で満点を取っても苦手科目の足切りで不合格になる試験です。採用する側の立場から言えば、この「苦手を放置しない」という姿勢は、資格取得後の実務でも発揮される思考習慣です。

一方で「三度目でようやく合格しました」と話す方に多いのは、「毎回同じ章が壊滅的で、毎回足切りに引っかかっていた」というパターンです(※個人情報保護のため一部設定を変更していますが、実際の採用現場での事例です)。

学習方法を変えないまま同じ試験を受け続けても、結果は変わりません。


対策の核心:「手引き攻略」と「受験地戦略」

手引きの改訂に注意する

試験問題は「試験問題作成に関する手引き」に基づいて作成されますが、この手引きは定期的に改訂されます。直近では2025年4月(令和8年4月一部改訂)に一部改訂が行われ、内容が更新されました。

改訂前のテキストや問題集を使い続けると、試験に出ない知識を勉強し続けることになります。学習に使う教材は最新の手引きに対応しているかを必ず確認してください。

受験地の選択は戦略的に

先述の通り、都道府県間の合格率には大きな差があります。居住地以外の都道府県で受験することも制度上は可能です。ただし、どの都道府県が「合格しやすい」かは年度によって変動します。受験を検討している方は、志望する都道府県・ブロックの過去数年分の合格率と問題傾向を事前に確認することをお勧めします。


試験対策講座が「費用対効果で優れる」理由

比較ポイント独学通信講座(推奨)
初期費用約5,000円〜1万円
(テキスト・問題集代)
約3万円〜5万円
学習の効率性△ 自分で計画・分析が必要◎ 出題傾向を抑えたカリキュラム
最新手引きへの対応× 自分で法改正を調べる必要あり◎ 自動で最新情報が提供される
モチベーション維持× 挫折率が非常に高い◎ 質問サポート等で挫折しにくい
不合格時の見えないコスト大(次年度の受験料+1年のキャリアロス)小(一発合格率が高い・返金保証付きの講座も)

※表は当サイトが独自に調査・比較した目安です。

独学は費用を抑えられる反面、見えないコストがかかります。

不合格になった場合に発生するコストを考えてみてください。まず受験料(都道府県により12,800〜18,200円程度、2023年度実績)の再支払いがあります。それに加えて、もう1年分の学習時間・就業機会のロス・モチベーション管理のコストが積み重なります。

試験対策講座の役割は三つです。出題傾向に沿った効率的なカリキュラム・苦手科目の早期発見と補強・学習スケジュールの管理です。これらは独学では自分で構築しなければならない部分であり、仕事や育児と両立しながら確保できる学習時間が限られている方ほど、この差は大きくなります。

「講座費用を払ってでも一発で合格する」ことが、トータルのコストでは合理的な判断です。私が対策講座で指導する中でも、「独学で一度落ちてから講座に入った」という方が「あの1年があれば」と話すケースを何度も見てきました。


学習スケジュールの立て方

時期フェーズ具体的な取り組み内容
1〜2ヶ月目基礎インプット期・「第3章」を中心に全章のテキストを1周する
・深追いせず、まずは全体像と専門用語に慣れる
3〜4ヶ月目過去問アウトプット期・受験予定ブロックの過去問を分野別に解く
・間違えた箇所はテキストに戻り「なぜ間違えたか」を理解する
試験1ヶ月前実践・総仕上げ期・時間を計って本番形式で過去問・模試を解く
・苦手な章(足切りリスク)を徹底的に潰す

※学習時間は1日平均2〜2.5時間(総計250〜300時間)を想定。

合格に必要な学習時間の目安は250〜300時間とされています(複数の試験対策機関が参考値として提示)。

試験は毎年8〜12月にかけて実施されるため、4〜5月から学習を始めた場合は4〜5か月の学習期間が確保できます。1日平均2〜2.5時間を確保できれば、この時間数に到達します。

ただし、ただ時間をかければいいわけではありません。効果的なスケジュール設計の方針を示すと以下の通りです。

学習開始から2か月目までは、第3章を中心に据えつつ他章も並行して進めます。第3章だけに集中する時期を長く取りすぎないことが重要です。3か月目以降は、各章の復習と受験地の過去問演習を組み合わせた総仕上げ期に移行します。試験の1か月前からは、模擬試験形式での実践演習に切り替えてください。

この設計を自分で立てるのが難しい場合は、試験対策講座のカリキュラムがその設計を担ってくれます。


今すぐ動き出すことが、1年後の自分を変える

登録販売者試験は「誰でも受験できる」試験ですが、「何となく勉強すれば受かる」試験ではありません。

不合格のパターンは分かっています。手引きの全体構造を把握せずに始める、第3章で失速して他章を疎かにする、過去問の数こなしに終始する。この三つを回避できるかどうかが、合格者と不合格者を分ける境界線です。

年1回の試験機会を一度で活かすために、学習の方向性を今すぐ整える。それが最も賢明な戦略です。

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FAQ

登録販売者試験は、完全に独学でも合格できますか?

合格自体は可能ですが、強い自己管理能力が求められます。法改正による「最新手引き」の変更点リサーチや、苦手分野の分析をすべて自分で行う必要があり、モチベーションが続かず複数年かかってしまうリスクが高いのが実情です。

仕事や育児で忙しいのですが、効率的に勉強するにはどうすればいいですか?

スキマ時間を極限まで活用できる「通信講座」の受講が最も確実な解決策です。スマホひとつで動画講義の視聴や過去問演習ができるため、通勤中や家事の合間に無理なく学習を進められます。どの講座を選ぶべきか迷ったら、ぜひこちらの「登録販売者おすすめ通信講座3選|元大学講師の薬剤師が本音で比較」を参考にしてください。

過去問は何年分くらい解けばいいですか?

最低でも「過去3年分」を解くことを推奨します。特に自分が受験する予定の都道府県(ブロック)の過去問を優先してください。単に答えを丸暗記するのではなく、解説をしっかり読み込んで「なぜその選択肢が正解・不正解なのか」を理解することが応用力につながります。

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この記事を書いた人

大学講師として登録販売者試験講座を担当した経験を持つ。薬剤師と元大学講師としての目線で登録販売者試験に合格するための戦略を発信。

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