登録販売者試験の当日にやるべきこと|元大学講師が直前アドバイス

【この記事でわかること(3秒で解説)】
  • 前日〜当日の持ち物とメンタルの整え方
  • 本番で失敗しないための時間配分と解答術
  • 足切りを回避する科目別の得点戦略
目次

当日の「行動習慣」が合否を分ける

「もっと勉強しておけばよかった」と感じながら試験会場へ向かう受験生は多くいます。

私は大学の登録販売者試験対策講座で非常勤講師を務めながら、調剤薬局チェーンの人事部長として登録販売者の採用面接にも長年携わってきました。その経験から言えることがあります。試験当日の行動が合否に影響することは珍しくありません。

準備に不安を感じながら会場へ向かう受験生も、これまでに積み上げた知識を最大限に発揮することだけに集中すればいいのです。

この記事では、登録販売者試験の当日にやるべきこと・注意すべきことを、試験の仕組みを熟知した専門家の立場から体系的に解説します。試験前夜からの準備、会場到着後の過ごし方、試験中の時間配分まで、当日の行動指針として活用してください。

📌 登録販売者おすすめ通信講座3選|元大学講師の薬剤師が本音で比較


試験の基本構造を当日も頭に入れておく

試験当日に最も重要なのは合格基準を正確に理解した状態で着席することです。

試験項目(午前・午後)出題数足切りの目安(35〜40%)
医薬品に共通する特性と基本的な知識20問7〜8問以上の正解が必要
人体の働きと医薬品20問7〜8問以上の正解が必要
主な医薬品とその作用40問14〜16問以上の正解が必要
薬事に関する法規・制度20問7〜8問以上の正解が必要
医薬品の適正使用・安全対策20問7〜8問以上の正解が必要
合計120問※総得点 84点(70%)以上の確保も必須

登録販売者試験は厚生労働省が公表している「試験問題作成に関する手引き」に基づき、全国47都道府県で実施されます。試験は午前・午後の2部構成で各60問、合計120問が出題されます。各部の試験時間は120分です。

合格基準は2つあります。

  • 総得点が70%以上(120問中84点以上)
  • 各試験項目ごとに35〜40%以上の正答率(都道府県によって基準が異なります)

(参照:厚生労働省「登録販売者試験実施要領」)

この2つ目の基準こそ、登録販売者試験で最も注意が必要なポイントです。仮に総得点が84点を超えていても、1つの項目で基準点を下回れば不合格になります。

試験当日は苦手科目で足を引っ張らないという意識を常に持ちながら解答を進めてください。


前日にやっておくべきこと

当日の行動を語る前に、前日の過ごし方から整えておく必要があります。

前日は新しいインプットを行わないことが原則です。大学の講座で受講生を見ていると、前日に未習の範囲を詰め込もうとしてかえって混乱してしまうケースがありました。前日の学習は頻出事項を軽くおさらいする程度の「確認」にとどめてください。

前日のうちに準備しておくべきものを整理します。

【持ち物チェックリスト】

  • 受験票(最重要・忘れると受験できない場合があります)
  • 写真付き本人確認書類(都道府県により必要)
  • 鉛筆またはシャープペンシル(複数本用意)
  • 消しゴム
  • 時計(スマートフォンは試験中使用不可)
  • 昼食・飲み物(会場周辺のコンビニは混雑する場合があります)
  • 上着・ひざ掛けなど体温調整グッズ(会場の冷暖房に備えて)

受験票の保管場所を前日に必ず確認してください。万が一紛失した場合は、受験申請先の都道府県窓口に事前に問い合わせておくと安心です。

持ち物重要度プロからのワンポイントアドバイス
受験票・写真付き身分証必須忘れると受験不可の可能性大。前夜に必ずカバンへ。
HBの鉛筆・シャープペンシル・消しゴム必須マークシートの塗りが薄いと機械が読み取らないリスクあり。芯の予備も。
腕時計(アナログ推奨)必須スマホ・スマートウォッチは不正行為とみなされ使用不可。
昼食・飲み物推奨会場周辺のコンビニは売り切れることも。自宅近くでの事前購入が鉄則。
着脱しやすい上着推奨会場の空調は読めないため、カーディガン等の体温調整グッズは必須。

試験当日の朝:会場到着前にやること

試験当日の朝は、焦りを排除する行動設計が鍵になります。

起床時間は試験開始の3時間前を目安にしてください。朝食をしっかり摂り、脳に糖分を補給することが集中力の維持につながります。緊張から食欲がわかない場合でも、軽めのものを食べることを優先してください。

会場への到着目標は試験開始の30〜40分前です。早すぎる到着は必要ありませんが、余裕を持って座席に着き会場の雰囲気に慣れることが大切です。

交通手段は前日のうちに経路と所要時間を確認しておきましょう。試験当日は会場周辺の駐車場が混雑することがあるため、公共交通機関の利用を推奨します。


会場到着後:試験開始まで何をするか

会場に到着したらまず受験票と座席番号を確認して着席します。

着席後にやることは、当日の「得点戦略の最終確認」です。試験5項目の出題数を改めて頭に入れておきましょう。

項目出題数
医薬品に共通する特性と基本的な知識20問
人体の働きと医薬品20問
主な医薬品とその作用40問
薬事に関する法規・制度20問
医薬品の適正使用・安全対策20問

(出典:厚生労働省「試験問題作成に関する手引き」)

「主な医薬品とその作用」が40問と最多であり、全体の3分の1を占めます。薬剤師として医薬品の専門知識を持つ私の視点から見ても、この項目は出題数の多さゆえに得点の取りこぼしが起きやすい科目です。広く浅く全体を把握している受験生ほど、本番で安定した得点を出します。

会場到着後のテキスト確認は、得意科目の見直しにとどめてください。苦手項目を直前に確認すると自信を失うリスクがあります。「これまで積み上げてきたものは十分だ」という姿勢で着席することが大切です。


試験中の時間配分と解答戦略

試験は各部120分で60問を解きます。単純計算では1問あたり2分が目安になります。

ただし、これはあくまでも目安です。実際の解答では「速答できる問題」「考えれば解ける問題」「全くわからない問題」の3段階に分け、わからない問題には印だけつけて一旦飛ばす勇気を持つことが効果的です。

時間配分に失敗して解ける問題まで手が回らなかったという受験生を多く見てきました。解答のコツは「後回し」を恐れないことです。わからない問題に時間をかけすぎることなく、まず全問を一巡することを優先してください。

推奨する解答の流れは以下の通りです。

【ステップ①】 全問を一読し、明らかに解答できる問題にマークする

【ステップ②】 残り時間を確認しながら、考えれば解ける問題に取り組む

【ステップ③】 残り10〜15分で未解答・不安な問題を見直す

特に注意すべきなのがマークシートの記入ミスです。問題番号と解答欄がずれるという失敗は、試験会場で毎年見られます(私が把握している経験的な範囲の話です)。一巡した後にマークのずれがないかを確認する時間を必ず確保してください。

ステップ時間の目安解答のポイント
① 全問一巡(即答できる問題)約60〜70分悩む問題は印をつけて飛ばす。まずは確実に取れる問題をマーク。
② 残りの問題(考える問題)約30〜40分消去法を駆使して2択まで絞り込む。足切り回避を強く意識する。
③ 最終見直し約10〜15分マークシートの段ズレがないか、マークが薄くないかを徹底確認。

5項目の「足切り」を意識した科目別戦略

登録販売者試験には科目別の足切り基準が存在することを改めて強調します。

厚生労働省のデータによると、全国平均の合格率は40〜50%前後で長年推移しています(参照:厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」)。約半数が不合格になる中で、「総得点は足りているのに特定の科目で基準点を下回る」というケースが不合格の原因の一つになっています。

当日意識すべき科目別の対処法を整理します。

▼「主な医薬品とその作用」(40問)の対処法

最多出題の40問を占め、暗記量も多い項目です。試験中に覚えていない成分名が出て焦ることがあります。しかしこの科目は出題数が多い分、1〜2問わからなくても全体への影響は軽微です。落ち着いて消去法を使い、取れる問題を優先することが重要です。

▼「薬事に関する法規・制度」(20問)の対処法

法規系の項目は条文の正確な解釈が問われます。覚えていれば得点できる科目なので「取りこぼしがないか」を意識して見直し時間を配分するのが効果的です。

▼「医薬品の適正使用・安全対策」(20問)の対処法

添付文書の読み取りや副作用報告制度に関する問題が含まれます。基準点をしっかり取りきるつもりで丁寧に解答することを意識してください。


午後の試験に向けた昼休みの過ごし方

午前の試験が終了したら、昼休みは気持ちのリセットに集中してください。

合格した受験生から聞く話では、「午前の問題の出来を昼休みに引きずらない」という判断をしていたケースが多くありました。午前の手ごたえがなかった問題を昼休みに振り返ることは、午後の試験に悪影響を及ぼします。振り返りは試験が全て終わった後に行うのが正解です。

昼食は消化に良いものを選び、眠気を誘わない程度の量を食べてください。会場外に出て軽く体を動かすことも、午後の集中力の回復に効果的です。


試験終了後:自己採点のタイミングと注意点

試験が全て終了したら、その日のうちの自己採点について判断が必要です。

自己採点は試験当日ではなく翌日以降に行うことを推奨します。当日は精神的な疲労から判断力が低下しており、採点ミスや自己否定的な解釈につながりやすい状態です。

各都道府県では試験当日または翌日に解答速報が公開される場合があります。自己採点を行う際は必ず各都道府県の公式発表を確認してください。試験対策講座や予備校が独自に公開する速報は参考程度にとどめることが安全です。


知識だけでは越えられない壁がある

厚生労働省のデータによると、登録販売者試験の全国平均合格率は40〜50%前後で推移しています(参照:厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」)。

合否を分けるのは、知識の差だけではありません。当日の行動習慣・時間管理・メンタルコントロールの差が結果に影響することを、私は採用面接での合格者の話からも実感してきました(※個人情報保護のため一部設定を変更していますが、実際の採用現場での事例です)。

今この記事を読んでいるあなたが当日の行動を知っているだけで、本番のパフォーマンスは着実に変わります。

合格に向けた知識を体系的に整備し、当日の足切りリスクを確実に潰したい場合は、試験対策講座の活用が圧倒的に効率的です。独学では気づきにくい科目ごとの配点戦略や頻出テーマの絞り込みをプロのカリキュラムで学ぶことが、試験当日のブレない自信に直結します。


当日の行動チェックリスト:ブックマークして活用してください

試験当日を最高のパフォーマンスで迎えるための行動を整理しました。

【前日】

  • □ 持ち物の最終確認(受験票・筆記用具・時計)
  • □ 交通手段・所要時間の確認
  • □ 新しい暗記はせず、確認のみにとどめる
  • □ 十分な睡眠を確保する

【当日朝】

  • □ 試験開始3時間前に起床
  • □ 軽めの朝食を摂る
  • □ 試験開始30〜40分前に会場着席を目指す

【試験中】

  • □ 全問一巡を優先し、わからない問題は後回しにする
  • □ マークシートのずれを確認する時間を残す
  • □ 5項目の足切り基準を意識しながら解答する

【昼休み】

  • □ 午前の問題は振り返らない
  • □ 消化に良い昼食・適度な休憩を取る

【試験終了後】

  • □ 自己採点は翌日以降に行う
  • □ 解答速報は各都道府県の公式発表を確認する

【まっく先生おすすめ|登録販売者試験対策講座を比較してみる】 → 受講料・サポート内容・合格実績を一覧でチェック

よくある質問

試験当日の昼休みに、午前の問題の答え合わせはした方がいいですか?

おすすめしません。もし間違えていた場合、午後の試験に向けてモチベーションが大きく低下してしまいます。昼休みは頭を休め、午後の科目のテキストを軽く見直す程度にとどめましょう。

足切り(基準点未満)を避けるために、試験中はどの科目を優先すべきですか?

全ての科目を満遍なく解くことが大前提ですが、出題数が40問と最も多い「主な医薬品とその作用」は時間配分に注意が必要です。ここで時間を使いすぎると、後半の科目で焦りが生じ、本来取れるはずの法規や安全対策の科目で足切りに引っかかるリスクが高まります。

直前期になって独学に限界と不安を感じてきました。今からでも打てる対策はありますか?

もし来年の受験も見据えて確実に合格を勝ち取りたい、あるいは今の勉強法に強い不安がある場合は、プロのカリキュラムに頼るのも一つの有効な戦略です。独学では気づきにくい出題傾向や法改正のポイントを効率よく網羅できます。

関連記事

この記事を書いた人

大学講師として登録販売者試験講座を担当した経験を持つ。薬剤師と元大学講師としての目線で登録販売者試験に合格するための戦略を発信。

目次