第1章「医薬品の基本的な知識」攻略法|9割取る勉強法を解説

第1章「医薬品の基本的な知識」攻略法|9割取る勉強法を解説
※本記事は2026年4月18日時点の情報をもとに作成しています。
【この記事でわかること(3秒で解説)】
  • 元人事部長が教える「現場で評価される」勉強法
  • 薬害訴訟を5分で完璧に整理する最強の比較表
  • 合格率を20%底上げする第1章の失点回避術
目次

「第1章は簡単」と油断していませんか?

「第1章って、なんとなく常識で解けそう。だから後回しでいいよね。」

そう感じている受験生は多いです。ところが、私が大学の登録販売者試験対策講座で受講生を見ていると、この第1章で思いのほか失点しているケースが少なくありません。

全120問の試験で、第1章は20問が出題されます(出典:厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き」)。配点は他章と同じ比率ですが、問題の性質がまったく異なります。「知っているつもり」が最も危ない章です。

登録販売者試験の全国平均合格率は40〜50%前後で推移しており(出典:厚生労働省「これまでの登録販売者試験実施状況等について」)、合格者と不合格者を分ける要因の一つは、この基礎章への取り組み方の差にあります。薬剤師として、また人事側として面接した経験からも断言できます。第1章を深く理解している受験生は、試験だけでなく、現場でも活躍できる人材です。

この記事で、本番で9割取るための正しい攻略法を身につけてください。

📌 登録販売者おすすめ通信講座3選|元大学講師の薬剤師が本音で比較


第1章の全体像|何が出題されるのか

まず、第1章の出題範囲を正確に把握しましょう。

第1章「医薬品に共通する特性と基本的な知識」は、20問・40分で構成されます。内容は大きく次の4つのテーマに分かれています。

① 医薬品の本質
医薬品とは何か。食品や医薬部外品との違い、一般用医薬品の定義と役割などが問われます。「定義の正誤問題」として頻出です。

② 医薬品のリスク評価
副作用のリスクをどう評価するか。用量と毒性の関係(LD50の考え方)や個人差などが問われます。「薬は使い方によってはリスクになる」という視点が問題の核心です。

③ 医薬品の副作用・適正使用
副作用とはどういうものか。身体・精神への影響、相互作用、プラセボ効果の概念などが含まれます。「副作用は予測できないケースがある」という考え方が重要です。

④ 薬害の歴史
過去に起きた重大な薬害訴訟の内容です。後ほど詳しく解説しますが、ここがひっかけ問題の宝庫です。

少し想像してみてください。「医薬品の本質を問う問題」と聞いて、どんな問題を思い浮かべますか?「薬は体に良いもの」という感覚で解こうとすると、足元をすくわれます。問題文の細部に意識を向ける読み方を、学習の初期から身につけることが重要です。

テーマ 出題の核心 重要度
医薬品の本質 食品・医薬部外品との厳密な定義の違い ★★★
リスク評価 LD50、GLP・GCPなどの国際基準知識 ★★☆
副作用・相互作用 アレルギー、プラセボ効果、飲み合わせ ★★★
薬害の歴史 5つの訴訟の原因・経過・法的改善点 ★★★★★

9割取るための勉強法①|「定義」を正確に覚える

第1章では、正確な定義の理解が得点の土台になります。

「一般用医薬品とは何か」という問いに対して、手引きに記載された定義を正確に答えられますか?

厚生労働省の手引きでは、一般用医薬品について「人体に対する作用が著しくないもの」として位置づけています。試験問題では「著しい」「著しくない」を入れ替えたひっかけが頻出します。定義を丸暗記するのではなく、キーワードの意味を理解した上で覚えることが大切です。

私が指導していた際には、受講生に「定義を自分の言葉で言い換えてみる」ことを繰り返させていました。言い換えができるということは、理解できているということです。

医薬部外品との境界線についても問われます。医薬部外品は「人体への作用が緩和なもの」とされており、医薬品との違いを正確に説明できるかどうかが問われます。「緩和」と「著しくない」の違い、そして医薬部外品は「病気の診断、治療、予防を目的としない」という根本的な目的の違いも合わせて押さえてください。

分類 作用の強さ 目的・特徴
一般用医薬品 著しくない 疾病の診断・治療・予防が目的
医薬部外品 緩和 吐き気、あせも、脱毛防止等
特定保健用食品 食品 「トクホ」。国の個別許可が必要

9割取るための勉強法②|薬害の歴史は「表で整理」が鉄則

第1章で最も失点しやすいのが、薬害の歴史に関する問題です。

出題される薬害訴訟は5つに絞られています。

サリドマイド訴訟
催眠鎮静剤として販売されたサリドマイド製剤を妊娠中の女性が使用したことで、出生児に四肢欠損等の先天異常(サリドマイド胎芽症)が発生した事件です。光学異性体(S体・R体)の違いが頻出テーマです。「R体だけにすれば安全なのか?」が典型的な問いで、答えは「安全にはならない(体内でS体に変換される)」です。また「整腸剤ではなく催眠鎮静剤」という点も問われます。

スモン訴訟
整腸剤として販売されていたキノホルム製剤が原因で、亜急性脊髄視神経症(スモン)が発症した事件です。「解熱鎮痛剤ではなく整腸剤」という点が最頻出のひっかけです。サリドマイド訴訟とスモン訴訟を契機に、1979年に医薬品副作用被害救済制度が創設されました。

HIV訴訟
血友病患者が、HIVが混入した血液凝固因子製剤の投与を受けてHIVに感染した事件です。1996年に和解が成立しました。「非加熱製剤」という点が問われます。加熱処理をすればウイルスは不活化できたはずでしたが、その対応が遅れたことが問題です。

CJD訴訟
脳外科手術等に用いられたヒト乾燥硬膜を介して、異常プリオンによるクロイツフェルト・ヤコブ病が発症した事件です。「ウイルス感染ではなくプリオン」という点がひっかけで頻出です。プリオンは耐熱性タンパク質であり、加熱処理では不活化できません。

C型肝炎訴訟
フィブリノゲン製剤や第Ⅸ因子製剤を投与された患者がC型肝炎ウイルスに感染した事件です。2008年に特措法(特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第IX因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法)が制定されました。(※ちなみに、2002年の薬事法改正・生物由来製品の安全対策強化に繋がったのはHIV訴訟とCJD訴訟です。ここもひっかけで出やすいので注意!)

薬害名原因物質主な症状・キーワード創設・改正制度
サリドマイド催眠鎮静剤四肢欠損、S体/R体、血液胎盤関門副作用被害救済制度
スモンキノホルム整腸剤、失明、しびれ
HIV非加熱製剤血友病、血液凝固因子、免疫不全副作用報告の義務化
CJDヒト乾燥硬膜異常プリオン、脳外科手術、認知症生物由来製品対策
C型肝炎フィブリノゲンウイルス感染、薬害肝炎救済法

友人の合格者から聞いた話では、この5つの薬害を「誰が・何を使って・どうなったか・何が変わったか」という4列の表にまとめて、試験直前まで繰り返し見返したそうです。この方法は非常に実践的で、私も講座で同様の整理を推奨しています。


9割取るための勉強法③|副作用への考え方を正しく理解する

第1章のもう一つのテーマは、副作用への正しい向き合い方です。

「医薬品は正しく使えば安全」という感覚は、試験においては危険な発想です。手引きには「医薬品は、人体にとってはある意味で異物であり、副作用は本質的に避けがたい」という趣旨の考え方が示されています。

この考え方に基づいて、次のような問題が出ます。

「一般用医薬品は、作用が穏やかであり、副作用はほとんど生じない。→ 誤り

副作用は軽微なものも含めれば、一般用医薬品にも生じます。「副作用は生じる可能性がある」という前提で問題を読む習慣をつけることが重要です。

(※個人情報保護のため一部設定を変更していますが、実際の講座での事例です)私が指導した際に、こんな場面がありました。「先生、副作用って薬の量が多すぎたときだけ起きるんですよね?」と受講生から聞かれたことがあります。この誤解を持ったまま試験に臨むと、第1章の正誤問題で複数失点します。「適正量でも副作用は起きうる」という考え方を、今すぐ自分の知識として上書きしてください。

不思議だと思いませんか?日常で飲んでいる風邪薬や胃腸薬にも、添付文書には「してはいけないこと」が必ず記載されています。あれは法律上の義務であると同時に、医薬品が持つ本質的な二面性を表すものです。第1章は、その「医薬品の本質」を問う章なのです。


第1章の学習ステップ|時間をかけない効率攻略

次に、第1章の具体的な学習順序を示します。

ステップ1:定義の理解(学習初期・1〜2時間)
まず医薬品・一般用医薬品・医薬部外品の定義を手引きで確認し、自分の言葉で説明できるレベルにします。テキストの定義を「キーワードに線を引く→自分で言い換える」の2ステップで定着させます。

ステップ2:薬害の歴史の表作成(学習初期・1〜2時間)
先ほど示した5つの薬害を、自分で一覧表にまとめます。市販テキストの図表をコピーするだけでは記憶に定着しません。手を動かして作ることが重要です。

ステップ3:過去問で正誤問題に慣れる(学習中期)
第1章は「○か×か」の正誤問題が多い章です。過去問5年分の第1章部分だけを集中的に解き、ひっかけのパターンを体感します。間違えた問題は必ず手引きに立ち返って確認することが大切です。

ステップ4:直前期に一覧表を見返す(試験1週間前)
ステップ2で作った一覧表を試験前に見返します。第1章の内容は細かな暗記よりも「考え方の理解」が問われるため、直前の詰め込みより繰り返しの確認が効果的です。

試験対策講座を活用する受験生は、このステップに沿った動画講義と演習問題が体系的に用意されているため、独学でゼロから組み立てるよりも効率的に進められます。特に薬害の歴史のような「覚えにくいが確実に出る」テーマは、プロの講師による解説付きの学習が理解の定着に大きく差がつきます。各講座の詳細は、下記の比較記事からご確認ください。

採用側の視点|第1章の理解が「現場力」に直結する理由

人事部長として面接を行ってきた経験から、一点お伝えしたいことがあります。

第1章の内容、特に薬害の歴史を深く理解している応募者は、医薬品に対する「姿勢」が違います。「この薬は売れるから勧めよう」ではなく、「この薬をこのお客様に渡すことが本当に適切か」という視点で考えられます。

ドラッグストアや薬局では、登録販売者が第一線でお客様の医薬品選択をサポートします。その場面で問われるのは、まさに第1章の「医薬品の本質」に対する理解です。採用試験の面接で第1章の内容を引用しながら話せる応募者は、実際に高い評価を受けていました。

現場で長く活躍する登録販売者に共通しているのは、「医薬品には二面性がある」という認識を持ち、慎重に情報提供できる姿勢です。第1章はその姿勢の土台を作る章です。

「試験に受かるための知識」と「現場で使える知識」は、第1章においては重なっています。この章を深く理解することは、合格後のキャリアにも直結します。


第1章を制する者が合格への足場を作る

第1章は「簡単だから後回し」ではなく、「土台だから最初に固める」章です。

定義の正確な理解・薬害の歴史の整理・副作用への正しい考え方。この3つを習得した受験生は、他章の学習でも医薬品全体への理解が深まりやすくなります。第1章はいわば、全5章を貫く知識の背骨です。

効率よく学習を進め、試験本番で得点の貯金を作る。そのための学習ツールとして、通信講座の活用は非常に有効な選択肢です。費用・カリキュラム・サポート体制の詳細は、各講座の案内ページからご確認いただけます。

【まっく先生おすすめ|登録販売者試験対策講座を比較してみる】 → 受講料・サポート内容・合格実績を一覧でチェック

試験は1年に1度しかありません。今動き出したあなたは、すでに前に進んでいます。その一歩を、正しい方向に向けてください。

第1章の勉強時間はどれくらい確保すべきですか?

独学なら3〜5時間、効率化を重視するなら通信講座の動画を1周する程度で十分です。暗記より「理解」が重要な章なので、早い段階で1周終えるのが理想です。

独学と通信講座、どちらが合格に近いですか?

個人的な視点では、第1章のような「ひっかけの多い章」こそプロの解説が活きます。最新の傾向を知りたい方は、こちらの記事で「登録販売者おすすめ通信講座3選|元大学講師の薬剤師が本音で比較」を解説しています。

直前期ですが、薬害の歴史が覚えられません。

原因物質と、その後の法改正(副作用被害救済制度など)をセットで覚えましょう。本記事の比較表をスクリーンショットして、試験当日の朝に眺めるだけでも1〜2点上積みできます。

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この記事を書いた人

大学講師として登録販売者試験講座を担当した経験を持つ。薬剤師と元大学講師としての目線で登録販売者試験に合格するための戦略を発信。

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